工場は原材料を加工して製品を製造する現場で、毎日多くの作業員が業務に臨んでいます。
作業員にはピッキングや検品といった役割を担う方や、生産やスタッフを管理する工場長などが含まれます。
そのなかには、長時間ライン作業を行う「工場作業員」と呼ばれる方がいらっしゃいます。
本記事では、工場作業員の仕事内容や働き方、給与、魅力などについて解説します。
工場作業員とは?
工場作業員とは、ライン作業やピッキング作業、オペレーションなどを行う工場に勤務する作業員です。
これらの作業は複数名のチームで実施するものではなく、個人で行う傾向にあります。
たとえば、ライン作業ではベルトコンベアから流れる製品に加工を施したり、流れてくる原材料を選別したりします。
また、原材料や製品を別の場所に移すピッキング作業も、個人で行う作業のひとつです。
これらの作業は同じ行動を長時間繰り返すため、人によっては向き・不向きがあります。
そのため、工場作業員には同じ業務に臨むことができる体力と、長時間持続できる集中力が求められます。
このような性質を持つ方は、工場作業員に向いていると言えます。
工場作業員の仕事内容とは?
こちらでは、工場作業員の仕事内容をご紹介します。
製造管理業務
製造管理業務には、下記のように「ライン作業」と「マシンオペレーター」が含まれます。
ライン作業
ライン作業は先述の通り、ベルトコンベアから流れてくる原材料を加工したり、検品したりする作業です。
一般的にライン作業は単純作業が多く、経験を問わないものがあるため、初めて働く方でも着手がしやすい傾向にあります。
作業内容は担当者ごとに割り振られており、個人で作業を行うことが多いため工場では集中できる環境が構築されています。
当社コラムページ:工場のライン作業とは?主な仕事内容と向き不向きについても解説!
(https://noma.works/column/factory/811/)
マシンオペレーター
マシンオペレーターは工場内に設置された、さまざまな機械を操作する作業です。
工場では毎日製品を生産するために、多くの作業員や機械が稼働しています。
マシンオペレーターは滞りなく製造業務を行うため、機械を操作するだけではなくメンテナンスも行う必要があります。
生産管理業務
生産管理業務は製品が過不足なく、スケジュール通りに生産されているのかを管理する業務です。
不良品が発生しないための検査・検品作業や、原材料を指定の場所に運び出すピッキングなどが含まれています。
検査・検品作業
検査・検品作業は完成した製品に不良品が無いか、異物が混入していないのかなどをチェックする業務です。
細かい箇所まで確認しなければならないことから、高い集中力が求められます。
そのため、細かい作業が好きという方は検査・検品作業に向いていると言えます。
ピッキング
ピッキングとは、工場内に保管されている原材料や製品を、特定の場所まで運ぶ業務です。
工場内を歩き回って製品を探すほか、ベルトコンベアから原材料や製品が流れてくるなど、ピッキングにはさまざまな種類が含まれています。
また、高所やベルトコンベアの耐荷重量を超えている原材をピッキングする際は、フォークリフトを使うことがあります。
当社コラムページ:工場のピッキング作業とは?仕事内容と種類、魅力についてご紹介
(※10065_00011の内部リンク設置)
品質管理業務
品質管理業務とは、お客様の手元に届く製品を確認したり、パッケージに梱包したりする業務です。
仕分け・梱包作業
仕分け作業とは、工場内にある製品や原材料を決められたルールに従って分類する仕事です。
また、完成した製品を出荷するために、パッケージや段ボールなどに梱包する作業もこちらに含まれます。
仕分け・梱包作業は工場内の整頓や出荷前の最終段階に行われる、重要な業務だと言えます。
事務作業
工場に勤務するスタッフは、現場で原材料や製品を触る作業員だけは無く、さまざまな事務作業を対応する方もいます。
工場には仕入れ先からの請求書や、スタッフの勤怠管理など、事務作業の業務内容は多岐にわたります。
事務作業を行うスタッフが在籍していることで、現場の作業員は業務のみに集中することができるのです。
工場作業員になるには?
工場作業員になるには、インターネットやタウン誌などで求人募集している工場に応募しましょう。
現在、多くのメーカーがさまざまな製品を製造しているため、工場では積極的に工場作業員を募集しています。
工場を保有する業種には、自動車メーカーや家電メーカー、食品メーカーなどさまざまです。
そのため、工場作業員になりたい方は自分が好きなジャンルを選ぶことができます。
また、工場作業員の求人のなかには年齢や学歴を問わずに働くことができるものが含まれています。
「年齢的にきついかも」「学歴が心配」といった方でも、求人に応募して採用される方は多いものです。
雇用形態についても正社員だけではなく契約社員やパート、アルバイトなど豊富に用意されている点も魅力です。
正社員として雇用してもらって安定した収入を得ることや、パート・アルバイトとして希望日時に働くなど選択肢が多くあります。
工場作業員になりたい方は、自分が希望するジャンルや雇用形態を考えておきましょう。
工場作業員の働き方について
先述の通り、工場作業員には正社員やパート・アルバイトといった、さまざまな雇用形態があります。
また、24時間稼働している工場があり、そちらでは工場作業員はシフトを組んで業務に臨みます。
下記にて、工場作業員の働き方について解説します。
勤務時間
24時間稼働している工場は、2交代・3交代のシフトを組んで業務に臨みます。
2交代の場合は複数の作業員で1日の勤務時間を2つに分けて交代で勤務する形態です。
一般的には「日勤」と「夜勤」に分かれており、夜勤の方には深夜手当が支給されます。
3交代制のシフトは1日を8時間ごとに区切って、それぞれの時間帯でシフトを組んで勤務する形態を指します。
2交代制の日勤と夜勤のほかに、準夜勤や夕勤といったシフトが組まれます。
そのため、交代制のシフトが組まれている工場では、自分が働きたい時間を選ぶことができます。
休日
工場勤務においても、一般的な企業と同様に労働基準法に準じて週休2日制が設けられています。
職場によりますが、一般的には月から金の1日と、土日のどちらか1日が休みになることが多いです。
また、お盆やゴールデンウィークといった大型連休を設けている工場も多くあります。
そのため、工場作業員の年間休日は平均で120日程度と、ほかの業種と比べても大きな差はありません。
当社コラムページ:工場の三交代制ってなに?他とどう違う?工場の勤務形態を徹底解説!
(https://noma.works/column/factory/792/)
工場作業員の給与や年収は?
工場作業員になりたいという方のなかには、給与や年収が気になるという方がいらっしゃるのではないでしょうか。
給与や年収は工場や勤務形態・雇用形態などの要因によって左右します。
正社員で勤務している工場作業員の場合、月収は30万円程度、年収は400万円程度の工場が多い傾向にあります。
パートやアルバイトとして勤務する場合、日給は1万円程度が相場と言われています。
そのため、しっかりと収入を得たいパートやアルバイトは勤務日数を増やしたり、深夜手当がもらえる時間帯に勤務したりしましょう。
また、工場によっては寮や食堂などを設けているといった、福利厚生が充実しているものもあります。
当社コラムページ:工場勤務が高収入なのはなぜ?その理由とは?給与を上げる方法も解説
(https://noma.works/column/factory/806/)
おわりに
本記事では、工場作業員について、仕事内容や働き方、給与などについて解説しました。
工場作業員はライン作業やピッキング作業などを行うために、工場に勤務する職業です。
雇用形態によっては勤務時間や休日などを自由に設定できるほか、ほかの業種と同程度の収入を得ることができます。
これから工場作業員になりたい方は、働きたいジャンルや雇用形態などを検討しましょう。